問題14 原文
問題 14 次の文章を読み、後の問い(問1〜5)に答えよ。
以下の文章は、さまざまな立場にある人が直面した事例である。
A 私は国際結婚の配偶者で、週に1回開かれている地域ボランティア教室に通っ
ているのですが、子供の用事や家業の繁忙期などで休むことが多いです。日々の
生活の中で勉強時間を確保するのも難しく、思うように学習が進みません……。
B 1990 年代に定住者として来日した母が高齢になったため、日本の介護施設に預け
たところ、スタッフが話す言葉がわからず、食事や入浴などの習慣にも戸惑ってい
る様子です。どうしてあげるのが本人にとって最善なのでしょうか……。
C 日本の企業に就職して数年が経ちますが、未だに日本人の上司の指示が曖昧で
困ることがあります。いつまでに何をどこまでやればいいかが不明確で、その結
果私がミスをしたかのように扱われることもありました……。
D 発展途上国にある公立校に勤務し始めたのですが、現地の教職員たちが時間にル
ーズ、約束を守らないなどで事あるごとにイライラしてしまいます。心なしか体調
がすぐれない日が増えてきたように感じるのは、そのせいでしょうか……。
E 日本語教師として赴任していた国では仕事も生活も順調だったのですが、帰国
してからというもの周囲の人たちに距離を取られているように感じます。こち
らとしては以前と変わらずに接しているつもりなのですが……。
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問1 事例Aに対する提案として最も適当なものを、次の1〜4の中から一つ選べ。
1 いったん初級に戻ったつもりで、基礎を固めるところからやり直す。
2 学習への動機を高める目的で、有料の日本語教育機関に入学する。
3 時間を無駄にしないために、ボランティア教室に通うのをやめる。
4 モジュール教材を使ったレッスン内容に変更してもらうように頼む。
問2 事例Bの状況へのアドバイスとして最も適当なものを、次の1〜4の中から一つ選べ。
1 時間が経って環境に慣れてくるまで頻繁に面会する。
2 自分のペースで構わないので、日本語の習得を勧める。
3 母語・母文化を配慮してもらえる介護福祉施設を探す。
4 本人を祖国に返して、現地の介護サービスを利用する。
問3 事例Cの問題を解決するのに相応しい研修テーマとして最も適当なものを、次の1
〜4の中から一つ選べ。
1 ディスコース・マーカー 2 文脈依存度
3 本音と建前 4 メタファー
問4 事例Dのような方に関して、海外に赴任する際に身につけておくべき能力として不
適当なものを、次の1〜4の中から一つ選べ。
1 異文化理解能力と適応能力
2 最低限の現地語能力
3 ストラテジー能力
4 セルフマネジメント能力
問5 事例Eに対する返答として最も適当なものを、次の1〜4の中から一つ選べ。
1 アドラーの「異文化適応過程」を紹介する。
2 ガラホーンとガラホーンの「W字曲線」を紹介する。
3 マズローの「自己実現理論」を紹介する。
4 リスガードの「U 字曲線」を紹介する。
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解答入力
上の原文にある各問の選択肢を確認し、下で選択肢番号を選んでください。
解答・解説(原資料)
以下は解答解説PDFから該当問題の説明を収録したものです。採点後に確認してください。
問題 14
問1 正答:選択肢 1
この学習者は長期的に日本で生活することが想定されるので、基礎固めが有効だと考え
られる。選択肢2は毎日の通学や学外での課題をさせることが現実的でなく、選択肢3は
日本語学習との接点をなくしてしまうために好ましくなく、選択肢4は現状を変えること
にならない。
問2 正答:選択肢3
可能であれば心理的な負担が少ない環境で介護サービスを受けることが望ましい。選択
肢1は根本解決にならず、選択肢2は高齢からの言語習得は負担が大きすぎ、選択肢4は
日本での生活が数十年にわたっているために帰国させることが必ずしも適切ではないと考
えられる。
問3 正答:選択肢2
高コンテキスト・コミュニケーションを身につけることが求められるので、「文脈依存
度」が最も相応しいと言える。
問4 正答:選択肢3
「ストラテジー能力」は、言語知識が不十分でもコミュニケーションを成立させる能力
であり、この事例はそれが不足していることに由来しないと考えられる。
問5 正答:選択肢2
「W字曲線」は、異文化環境における適応度だけでなく、帰国後のリエントリーショッ
クからの脱出も含めて示している。
原文はPDFテキスト抽出結果をもとに収録しています。図表・段組み・下線等の視覚的な再現は完全ではない場合があります。