問題6 原文
問1 文章中の下線部 a「高コンテクスト文化」に関する説明として最も適当なものを、 次の1~4の中から一つ選べ。
問2 文章中の下線部 b「知らない人」をめぐって、この段落で示された2通りの解釈と 同様の解釈が成り立つものを、次の1~4の中から一つ選べ。
問3 文章中の下線部 c「隣接ペアの2つ目の発話が非優先応答(dispreferred response)」 となる例として最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
問4 文章中の下線部 d「関係の公理」について、この公理に違反することで含意を伝え ていると言える例として最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。 (教師の「宿題をしてきましたか」という問いに対する学生の答え)
問5 文章中の下線部 e「談話レベルの口頭練習」を実施するにあたって配慮すべき点と して最も適当なものを、次の1~4の中から一つ選べ。
解答・解説(原資料)
以下は解答解説PDFから該当問題の説明を収録したものです。採点後に確認してください。
問題6
問1 正答:選択肢4
「高コンテクスト文化(高文脈文化)」は、非言語的な手がかり、暗黙の了解、文脈等、
言葉以外の情報に強く依存するコミュニケーション・スタイルを持つ文化のこと。日本社
会は、典型的な高コンテクスト文化を有すると言われる。それに対し、「低コンテクスト
文化(低文脈文化)」は言葉で表された内容を主たる情報と捉えるコミュニケーション・
スタイルを持つ文化のこと。ドイツ語社会は典型的な低コンテクスト文化を有すると言わ
れる。
問2 正答:選択肢3
「知らない人について行っちゃだめだよ」における「知らない人」は、「あなたは(そ
の)人を知らない」という格関係を持つ。したがって、被修飾語である「人」は名詞修飾
節中ではヲ格に当たる語である。「知らない人はこちらの掲示板で確認してください」に
おける「知らない人」は、「(その)人が(ある情報を)知らない」という格関係を持つ。
したがって、被修飾語である「人」は名詞修飾節中ではガ格に当たる語である。それと同
様の格関係を持つのは、「見た人」のペアである。
問3 正答:選択肢1
隣接ペアにおいて、相手の期待に沿う返答は「優先応答」、相手の期待に沿わない返答
は「非優先応答」と言われる。理屈の上ではどちらもあり得る返答ではあるが、実際には、
後者の返答が直接的な表現で端的に述べられることは稀で、曖昧な言い方や間接的な言い
方が採用されることが多い。
日本語の語用論的規範に慣れ親しんでいる者にとっては、返答が曖昧であれば、そのこ
と自体が非優先応答を示唆していると解釈する。他方、そうでない者にとって、このよう
な曖昧さはどちらつかずの回答だと解釈され、誤解を生む場合さえある。選択肢1の例で
は、Aが許可を求めているのに対し、Bの返答ははっきりしない。この曖昧さからBが非
優先応答をしようとしていることが推測される。
問4 正答:選択肢1
教師が宿題の話をしているのに対し、選択肢1は自らの体調の話をしている。関係の公
理から逸脱した返答をすることで、不本意にも宿題をやってこなかったことを伝えようと
している。
問5 正答:選択肢2
関係の公理の違反等を含む「談話レベル」の活動としては、発話者の発話意図が重要で
ある。したがって、言語の機能に注目させることが指導上必要となる。
原文はPDFテキスト抽出結果をもとに収録しています。図表・段組み・下線等の視覚的な再現は完全ではない場合があります。